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2017/10/20 (Fri)

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彼女は、次のライブもその次のライブも来てくれた。
その頃には打ち上げにも自然と参加する仲間となっていた。

言葉は少ないが音楽の事になると、熱い気持ちのこもった言葉で俺達を感心させる。俺達にとって彼女の存在は、いつの間にか大きなものになっていた。

数日後…

 「なゆちゃん、俺達の練習見にきなよ。」

バーカウンターの隣に居合わせたユウヤが言った。
俺もその言葉には賛同した。

しかしなぜか彼女は力なく言った。

  「見たいな…でも多分いけそうにないです。
  「お昼位ですよね練習…お昼は仕事で出れないんです…でも行きたいな~」

彼女は少し考えた後、

  「やっぱり無理です。ありがとう、誘ってくれて。」

 「そうか、仕事じゃ仕方がないな。時間が取れたら見にきなよ。」

ユウヤは少し残念そうだ。

それからもライブの度に彼女は来てくれた。
俺達と打ち上げまで参加し、いつも一人でタクシーで帰る。

彼女は岐阜市と大垣市の中間辺りに住んでいるらしい。
はっきりとした場所は言わなかったが、俺達もそれ以上詮索するつもりもなかった。

まだまだ彼女について、知らないことがたくさんあるようだ。

俺は、少し彼女に興味を覚えた。
彼女には、どんな過去があるのだろう?

ある晩、俺とユウヤはいつものマスターの店に飲みに行った。
さっちゃん・トモコ・なゆちゃんが3人でワインを飲みながら話していた。

 「オウ、みんな楽しんでるね。」

  「ネエ、直人は一緒じゃないの?」

トモコが尋ねた。
ユウヤが少し茶化して言う。

 「ちがうよ、なんなら呼ぼうか?」

トモコは少し照れた顔で、

  「別にいいよ!」

俺とさっちゃんは目が合い、笑いをこらえた。
そしてその日も長い夜は続いた。

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2009/03/11 (Wed)
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