俺達は、月に1回岐南町にある100人程入るライブハウスで演奏している。
やり始めて1年位たっただろうか。
バンド名はザ・パンタロンズである。
ちなみに名前なんてどうでもよかったので適当につけた名だ。
みんなにも、よく言われる。
今は、もう少し考えてから名前をつければ良かったと全員思っている。
明日ライブがあるため俺は友達に見に来てくれるよう連絡し、ギターの練習をした。
といっても、ほんの15分程度だが。
俺もあまり練習する方ではない。
しかし玄さんは、「練習」の言葉すら知らないのではと思うぐらい何もしない。
しかし、演奏できてしまう。
ひそかに俺は、あの人は天才だと思っている。
一方、直人とユウヤは、いつでも完璧に練習してくるので、俺達2人はいつも怒られる。
しかし俺と玄さんは、頑なに本番主義を貫く。
その日も「明日のライブ、がんばろう」と思いながら眠りについた。
「そういえば、新曲のソロ考えるの忘れた…」
「ま、いいか…本番でがんばろう。」
これが本番主義である。
「寝よ寝よ。」
そう思い、俺は寝た。