秋元さん 店長の平山さんも加わり、とめどもない平和な夜が始まった。
2時間ほど経っただろうか。
みんながうつろになり始めたころ、店の扉が開き2人の女性が入ってきた。
「 オゥ、さちゃん ともちゃん 」
偶然なのか、誰かが呼んだのか定かではないが、楽しくて大きな声を出してしまった。
とてつもなく自然の流れのように、二人はとけ込み、すてきな夜の始まりに乾杯した。
誰一人、この出来事が、まったく自然な出来事でないことに気づかずに・・・
その後、僕達はタクシーを2台呼び、秋元さんの店であるストロベリーズに向かった。
なぜかあの場所は、みんなにとってとても居心地の良い場所なのである。
個々に好きな酒を飲み、少しクーラーのききすぎた店内で、ギターの音が響きわたる。
22:00・・・
ふと僕は、不思議なことに気付いた。
そう、いつもストロベリーズで飲むときは、久実ちゃんがいるのに・・・。
「秋元さん、久実ちゃん来ないんですか?いつも居るのに、どうも物足りない気がするんですけど。」
「連絡したんだけどね・・・」
秋元さんは、小声でそう答えただけだった。