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どれ位たっただろう、僕と久実ちゃんは立ちつくしていた。
突然久実ちゃんが、叫んだ。
「私じゃない!」
「たけさん、私じゃないよ!私が店に来た時には、秋元さん死んでたの!」
そんなことは分かっている。
久実ちゃんが、秋元さんを殺す訳がない。・・・・・・絶対に。
「警察には、連絡した?」
久実ちゃんに尋ねた。
振るえながら、首を横に振った。
警察に連絡して、10分もしないうちにたくさんの警官がストロベリーズにやって来た。
僕と久実ちゃんは、そのまま警察に連れて行かれ、何時間もあれこれ質問された。
僕が警察を出たのが夕方の4時くらいだ。
久実ちゃんは、まだいろいろ聞かれいるのだろう・・・
出てくる雰囲気はなさそうだ。
僕の頭は混乱していた。
そんな矢先に携帯電話がなった。
登録されていない番号だ。
話せる気力など持ち合わせてはいないが、なぜだかなんでもいいから人と話をした方がいいような気がした。
「もしもし竹さん、原田ですけど番号変わったので登録しといて下さい。もしもし、竹さん聞いてます?どうしたんです、何かあったんですか。」
「原田ちゃん・・・・・・・・・・秋元さん、死んじゃった・・・・・・・・多分、誰かに殺されたんだと思う。」
「まずいでしょう、そうゆう冗談は。竹さん、笑えないっすよ。」
「・・・・・・・・・・・・・・・・・・本当なんだよ。」
「竹さん、今どこですか、今からそこに向かいますから待ってて下さい。」
僕が分かっている全てのことを、原田ちゃんに話した。
頭の回らない僕の代わりに彼は、やらなくてはいけないある程度の事をやってくれた。
お陰で、仲間や秋元さんに関係のある方に、秋元さんの死がスムーズに伝わった。
「原田ちゃん、俺達の仲間に秋元さん殺したやついるのかな・・・。」
「考えたくないですけど・・・・・・・・もしかすると・・・・・・」
その夜、自然に仲の良かった仲間達が僕の店に集まった。
この中に必ず犯人がいる、そう僕は確信した。
そういえば、久実ちゃんはまだ警察に居るのだろうか・・・・・・・・・・・・・
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2008/09/03 (Wed)